2011年10月29日

ずっと「積ん読」だった・・・

ずっと「積ん読」だったウンベルト・エーコの『バウドリーノ(http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8E%EF%BC%88%E4%B8%8A%EF%BC%89-%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B3/dp/4000244272/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1319892098&sr=8-1)』にとりかかる。踏み切れなかったのは、エーコの本を読むのが本当に骨が折れる行為だからだ。西洋史・地理・ローマ教会・言語学・ドイツ語・ラテン語の知識が必要で、ほんと読者として試されている気がする。今回もちゃんと山川の世界史年表から該当部分をコピーして、wikipediaで第3・4回十字軍、フリードリヒ1世、ニケタスコニアデス、プレスタージョンなどを調べてから取り掛かっている。1日読み耽って、ようやく上巻の半分くらいまできた。疲れる、けどこれぞ読書の醍醐味。
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2011年07月31日

マネーチェンジャー

なんてことはない街のマネーチェンジャー【両替屋】にて、来週行くインドネシアのビザ代25米ドルを買いに行く。USDSGD=1.2020/30のレベルでUSDキャッシュの買いが1.2090也。ドル円換算、(TTSならまだしも)キャッシュの買いで40銭は悪くないレートだよなあ。
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2011年07月02日

シンガポール インフレ・通貨高、駐在員を直撃

っていう記事が出ていた。(http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110630/mcb1106300502003-n1.htm

主因は、何度も述べているがインフレと、シンガポールドル高。

記事によれば、物価の高い都市ランキングで、シンガポールは昨年の68位から36位と大幅に順位を上げ、アジア地域では香港などを抜いて6位となったとのこと。

最近なんか香港が安いという話を当地でもよく聞く。
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2010年11月04日

でも僕は吉行エイスケが好き。(3)

しつこく吉行エイスケについて。夭折の晩年、相場にハマっていたとあって、一部の作品には為替の話も出てくる。

「・・・あなたのような方は、この銀安を遁さず上海にでも行って金貨のありがたさを味わってくるんだわ。今朝の新聞では日本向カワセは九六両<テール>四分の三、千の寝床を得るのはお安いとこが経済ってものだわ。」『大阪万華鏡』

これは金融相場史を知らない人にはちんぷんかんぷんだが、この頃円相場は金相場と連動しており、中国のそれは銀相場と連動、このセリフは銀相場が金相場に対して下落、つまり日本円の対中国為替高を意味している。

要は銀相場制の国に行けば円でいっぱいお買い物が出来たってわけ。今の円高と同じ。助川先生、文学経済史の本を作るときは吉行エイスケも入れましょうね。最後に同じく『大阪万華鏡』から。

「頸に捲きつくようにタクシーが市街を埋めて、私の側を通り過ぎた。高楼の鎧戸がとざされると、サキソフォンが夜の花のようにひらいて、歩きながら白粉を鼻につける夜の女が、細路地の暗の中から、美しい脚をアスファルトの大通りにえがきだした」

ああ、かっこいい。

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2010年10月17日

自分の立ち位置について:『集中講義!アメリカ現代思想』を読んで

今日はとある付き添いでたっぷりと時間があったので、『集中講義!アメリカ現代思想』をゆっくりと読み終える。

自分の立ち位置がハイエク→ネオコンだと思っていたが、実はノージック的リバタリアニズムにサンデル的コミュニタリアニズムをくっつけようとしているあたり?というところまでわかってくる。

しかし自分が何気なく書いていることでも、頭の良い人たちが既にきちんと体系建てて記述していることには感動。

すみません、素人で・・・。勉強します。

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2010年10月16日

足りなかったのはアメリカ思想としてのプラグマティズムの知識

先月のシンポジウムの講演原稿をまとめるにあたり、東浩紀の『ised 情報社会の倫理と設計』などを読んでいて、どうも知識不足を感じたので、やっとのことで入手した仲正昌樹の『集中講義!アメリカ現代思想』を読み始める。

この本の「序」によれば、アメリカの哲学としてのプラグマティズムは、三つの経路を通して進行したらしい。
(1)アメリカ版ポストモダン思想
(2)分析哲学の潮流
(3)リベラリズムをめぐる議論
僕は(1)についてはバブル期大学生なだけに、構造主義・ポスト構造主義の一応の知識はある。(2)についても幸い言語学専攻の上に、村上陽一郎先生の科学史科学哲学の授業を受けさせてもらったので、ラッセルやヴィトゲンシュタインについても一応わかる。しかし一番重要な(3)について知識が無いため上述書の論議がきちんとわかっていなかったことが判明。

確かに政治哲学・法哲学はきちんと勉強したことはなかった。よって「リバタリアニズム/ロールズ的なリベラリズム/コミュニタリアリズム」論争について勉強開始。9月にシンポジウムで話したことと随分内容が重なっている。
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2010年10月10日

数学者はキノコ狩りの夢を見る

NHKエンタープライズ『ポアンカレ予想・100年の格闘 ~数学者はキノコ狩りの夢を見る~』を観る。

2007年放送の番組に最新情報も盛り込んだDVD。同じくペレルマン博士について書かれた『完全なる証明』も夢中で読んだが、科学雑誌ニュートンを創刊準備号から購読していた身には面白すぎ。

今度は『リーマン予想・天才たちの150年の闘い ~素数の魔力に囚われた人々~ 』も観てみようっと。
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2010年09月27日

さあて、次は写真に文章を書こう!

半年以上準備してきたシンポジウムが終わってしまった。打ち上げも出れずに、凄く寂しい。これで日本から引っ張ってきたイベントが全部終わってしまった。

ここで何もなくなったら、僕はもう鬱になっていたことだろう。

しかし、今月頭に友人の写真家StayG.君(http://elcubic.exblog.jp/)からうれしい提案が!さあて、次は写真に文章を書こう!
posted by ハンス岡川 at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融史・通貨史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月26日

シンポジウムに参加した。

本日はひつじ書房創立20周年記念シンポジウム「書くことの倫理(http://www.hituzi.co.jp/sympo/)」にコメンテーターの一人として参加した。渡星前に出演約束をしていたがために、やむなくskypeでの出演となった。

薄々分かっていたこととはいえ、親と個人的に話すならいざしらず、skypeで会場とパネリスト・コメンテーターの雰囲気を掴むのは不可能であった。改めてライブで自分が如何に言語外の情報をキャッチしながら演技しているのが良くわかった。

司会の助川先生、ごめんなさい。今日はKYでした。ライブだったらもう少し頑張ります。

しかし個人的には大きな収穫があった。今回のお題に従い、僕は倫理を秩序維持のような切り口(http://www.hituzi.co.jp/sympo/kakurinri100824.html)で話していた。しかし議論・質問等の方向が「情報の非対称性からくるフェアネス」にシフトしていき、倫理的な議題として今後重要視せねばならないことを痛切に感じた。来年本シンポジウムは書籍化される予定であるが、追記のような形で補記したいものである。

でもやっぱりシンポジウムっていいなあ。何時間もパソコンの前に座ってうんうん唸るよりも、数十分話すだけで脳の違う部分が活性化して、新しい考えが出てくる。早くあんな人たちとライブでお話しできる機会が来ないかなあっと。本日、懇親会(飲み会)に参加できなかったのは痛恨の極みである。
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2010年09月11日

9月のシンポジウムに向けて(3)

本日はシンポジウム講演原稿の手直しを行うとともに、リクエストのあった用語解説を午前中執筆、完成し送信。

午後から買い物と、プールで泳いで、読書して、昼寝。

夕食は中華お粥。
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2010年09月05日

『ised 情報社会の倫理と設計 設計篇』を読んで

本シリーズは2004年から約2年間、国際大学の
グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)にて
開催された研究会、「情報社会の倫理と設計についての学際的研究
(Interdisciplinary Studies on Ethics and Design of Information Society)」、
略称isedの議事録である。

本書は14回開催された上記研究会のうち、
設計研と呼ばれる7回の講演と共同討議を収録しており、
特に情報化社会におけるオープンソースの運動について多く語られている。
そのため保守的でやや批判的スタンスの強い倫理研に比べ、
前向きというか、未来志向のスタンスが強い。

ised終了後、本書発刊まで4年の歳月が流れ、
TwitterやYoutubeなどが次々と前面に出てきているが、
本書で(文字通りパネリストたちによって)語られている未来は
まだほとんど実現していない。この未来への射程の長さは、
上記研究会の意義が極めて大きかった証であろう。

分冊でありながら二段組500ページ弱の大部であり、
様々な論者と多くのテクニカルタームが登場し、
倫理篇以上に通読するのになかなか骨が折れる。
もちろんその分、文化系には十分に刺激的である。
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2010年08月08日

9月のシンポジウムに向けて(1)

9月のシンポジウムに向けて、課題図書の『ised 情報社会の倫理と設計倫理篇』から読み始める。

二段組み500ページという大作のため、今日読み通せたのは1/7ほどだが、それでも自分の立ち位置についてずいぶんと整理が出来た。

要は自由至上主義から保守主義への回帰の流れの中で、あくまで新保守主義にこだわりながら、サイバーリバタリアニズム的要素も指向するということなのかな?(整理が出来たという割には、自分の中だけでの話で、他人にそう説明するには自信がない・・・)

まあ、でも僕の仕事はあくまで実務に携わっている中からの発信と割り切って、あと2カ月弱の中で考えを深めることとしよう。
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2009年10月27日

平岩弓枝『鏨師』を読んで

長谷川伸主催「新鷹会」の機関紙「大衆文芸」に発表された
『鏨師』、『神楽師』、『つんぼ』、『狂言師』、並びに
「オール読物」に発表された『狂言宗家』、
昭和32〜34年に初出された計五編の初期短編集。
表題作にて昭和34年7月、第41回直木賞を受賞している。

生家が代々木八幡神社だからであろう、
神楽や狂言、邦楽に対する深く、広範な知識と、
それを自然に作品中に織り込む手腕に
現在の日本ではほぼ失われつつある真の芸の世界と
匠の姿を見ることが出来るだろう。

歌舞伎や能なぞほとんど観る機会なく、
他の古典芸能にも親しむ機会の無い
戦後生まれの私たちの世代が、
このような「日本風」の作品を、実感を持って
リアルに描くことはもう出来ないのだろう。
そういう意味では貴重な、素晴らしい短編集である。
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2009年09月17日

長澤均『昭和30年代モダン観光旅行』を読んで

グラフィックデザイナーの手による昭和30年代を中心とした
総天然色の絵葉書/鳥瞰図/観光案内図集。
表紙やレイアウトも専門家だけに素晴らしい。

彩色絵葉書の資料的価値もさることながら、
巻末の日本洋画と絵葉書との比較論や
小津と成瀬との比較映画論まで内容はぎっしり。
単なるレトロ趣味に終わっていない質の高さを誇る一冊。
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2009年09月14日

松谷健二『ヴァンダル興亡史』を読んで

高校生の頃、世界史の授業で
ゲルマン民族大移動の時代を勉強していた時、
世界史地図帳を眺めながら、何故に
ヴァンダル族という一族はジブラルタル海峡を渡ってまで
アフリカに居を定めたのかとても気になっていた。
授業では東西ゴート族やフランク族に言及されることはあっても
結局ヴァンダル族については触れられずじまいだった。

長年の疑問が本書を読んで明らかとなる。
ヴァンダル族はフン族の移動に始まる民族玉突き移動で
押し出されるように、もともとの居住地から現在の
ルーマニア→ドイツ→フランス→スペインと
略奪と暴行を繰り返しながら放浪、
なんと当時は有数の穀倉地帯(!)であったアフリカに渡り、
最大の都市(!)であったカルタゴを陥として国を建てたのだという。

北アフリカ=サハラ砂漠=不毛の地という一般的イメージに
楔を打ち込まれた一冊であった。
また純粋な歴史学者ではない著者の語り口は
思わずそのフレーズを真似してしまうほど
説得力あり、的確で素晴らしい。
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2009年06月25日

山本一力『はぐれ牡丹』を読んで

『損料屋喜八郎始末控え』シリーズと同じく
江戸時代の複雑な貨幣制度を謎解きの中心に据えた
一種の経済ミステリー物。

天真爛漫な日本橋両替商の跡取り娘を主人公に
裏店の面々が知恵と人情で謎を解き、
悪者を追い詰めていくという筆者お得意のパターン。

ストーリー展開が貨幣制度のギミックに流されすぎている点と
個々のキャラクターを生かすためか視点が様々にスイッチする点には
やや難があると感じるが、「江戸」をここまで描ける作家が
そうそう居ないというのもまた事実である。
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2009年06月23日

北原亞以子『夜の明けるまで―深川澪通り木戸番小屋』を読んで

『深川澪通り』シリーズ四冊目の連作短編集。
そして第39回吉川英治文学賞受賞作。

謎解きの要素はもう殆どない。
普通の人情物のように、男と女の人生の屈託が
すっきり解決されることもない。

深川に棲む、訳アリの木戸番夫婦が、
市井の泡のような心情の吐露に、
ただ耳を傾けるだけの短編が続く。

しかし、その一歩引いた優しい心根に、
読者は涙せざるを得ない。
地味かもしれない。
しかしシリーズ最高傑作である。
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2009年05月16日

30→50周年

学生時代所属していた団体の創立50周年記念式典があるから、と懐かしい同期から先ほど電話とメールを貰った。

そういえば、在学中は30周年だったような気が・・・嗚呼、もうそんな年齢。
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2009年05月06日

鳴海風『和算小説のたのしみ』を読んで

鳴海風『和算小説のたのしみ』を読んで

江戸時代に、どちらかと言うとパズルの様に
非実用的側面から発展した日本の数学「和算」。
本書はその和算が登場する時代小説のリストであるとともに
筆者自身が和算小説の書き手であることから
その魅力を伝えようとして書かれたもの。

物理だって『探偵ガリレオ』てな小説になるのだから
今後、和算探偵が出たっておかしくないですよね。
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2009年04月29日

風野真知雄『陽炎の刃』を読んで

御三卿・田安徳川家のおぼっちゃまがその身分を隠し、
お忍びの延長くらいの感じで定町回り同心見習いとなり、
一風変わった事件を次々と解決していく連作集第四巻。
この世間知らずのおぼっちゃま、とある剣の流派の秘密特訓を受け
すこぶる腕の立つ正統な後継者であるというのが裏設定。

謎解きも時代考証も本格派というにはやや甘い点があり、
1.コミカルな登場人物たちとの日常描写、と
2.秘伝流派にまつわる剣戟シーンとが
雰囲気においてますます乖離してしまっている点など
気になる点は多々有るが、それを差し引いても
読み易く、止められないタッチは癖になる。
posted by ハンス岡川 at 21:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融史・通貨史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする